家に帰るまでが修学旅行だとよく耳にするが、写メ日記のお礼を読むまでが風俗に於けるプレイの一部だと私は考えている。早い嬢では当日、遅くとも一両日中にアップされるお礼の日記をじっくりと読みながらもう一度その時のプレイを思い出すとついつい顔が綻んでしまい、時には興奮のあまり自分で慰めてしまう事も少なからずあるものだ。文章で他人に表現されるのはなんとも面映くむず痒い心持ちになるが、それもまた私の被虐趣味を刺激してくるプレイの一つと言えるだろう。
ある日の平日、私は所用がありせっかくなので一日の有給を取得していた。用事は昼過ぎには滞りなく終わり遅めの昼食を軽く済ませた私の向かう先は風俗以外にはない。その日も馴染みのホテルでのプレイを終え気怠い充実感を感じながら帰宅途中に立ち寄ったコンビニでのことだった。切らしていたタバコを購入し駐車場で缶コーヒーを口にしながらぼんやり紫炎を燻らせていた。時刻は夕刻、少しづつ辺りは暮れて行く。黄昏時の何とも言えない虚無感に抱かれながらふとスマートフォンを手にとりシティヘブンネットを開くと、まだ別れてから30分程しか経っていないのにもかかわらず、既に私へのお礼の日記が記されていた。その文章を読み進めると先ほどまでの淫靡なプレイがじわじわと色鮮やかに蘇ってきた。
じっとりとした霧雨が降る昼下がり、部屋にやってきたのは藤色のロングスカートが印象的なもの静かな佇まいの女性であった。年のころは20代の半ばぐらいであろうか。人妻系風俗店で働くにはやや若すぎるような気もしたが年齢の割に落ち着いた受け答えには安堵感を覚える。話を聞くとまだこの仕事を始めて数週間しか経っていないようで、たどたどしくも一生懸命接客する彼女に若干の好意を抱きだしていた。シャワーを済ませベッドに移ると彼女はそっと口づけを交わしてきた。ゆっくりと私の唇をなぞる彼女の舌先は少しづつ激しさを増し、負けじと舌先を絡める私の股間は既に大きく反り立っていた。彼女の舌先は私の口元から首筋、そして乳首へと全身を隈なく蠢いていく。唾液の跡を残しながら艶めかしく這う舌先の動きについつい漏れる吐息はどんどん大きくなっていった。私の被虐趣味を感じ取ったのか、耳元には妖艶な言葉が投げかけられる。業界慣れしていない素人然とした言葉責めの数々に私の興奮は見る間に高まっていくのであった。
『お尻にティッシュがついてますよ。』四つん這いになった私の股間をしごきながら抑揚のない声で彼女はそっと告げた。彼女の発する言葉の意味をしっかりと理解するまでに若干の時間がかかったように思う。少しづつ意味を理解していくに伴い激しい羞恥心が脳内で駆け巡り、やがてそれはいつしか快感へと変異し下半身へと移行して行った。海綿体に流入する血液がまた一段と増したようだ。彼女の言葉に小さく震えながら更に股間の硬度が増長すると彼女の手の動きもより激しいものになってきた。快楽の波が頂点を迎えるのはもうそう遠くは無いようだ。背後から投げかけられる彼女の言葉は程よいスパイスとなり私の琴線を見事に刺激する。彼女の左右の掌が交互に与える動きにより私は大きく一つ喘ぎ声をあげるとベッドのシーツに大量に放出し果てるのであった。
もう間も無く日の入りとなる雨上がりの空は美しい茜色に染まっていた。日記を読みながら30分以上経過していたようで、気づけば三本ほどタバコを吸っていた。今日も素晴らしい出会いだった、改めてそう思い返しながらゆっくりと車を走らせた。これからどんな女性に出会えるだろう。そしてどんなプレイができるだろう。まだ見ぬ女性とのプレイを想いながらゆっくりと車を走らせていた。